マッコーリー大学 体験レクチャー(通訳・翻訳)開催レポート

2016年1月26日、言語学、通訳・翻訳学の分野で世界的に評価されている、オーストラリアの有名校 マッコーリー大学の講師が来日し、通訳・翻訳学の体験レクチャーを開催致しました。

講師

レクチャーを担当してくれた、マッコーリー大学言語学の講師 Mrs Deborah Miyashita は、日本の翻訳学校で3年間翻訳を学んだあと、日本企業に技術翻訳者として従事。そのあとさらに3年間通訳を学び、国際会議や知事の演説など、様々な場面で通訳者として活躍してきました。

もちろん日本語もペラペラで、講義中も時折日本語で補足を入れてくれたりするので、とても分かりやすいレクチャーでした。

通訳・翻訳の種類

一言に通訳・翻訳と言っても、その種類は実に様々。同時通訳、逐次通訳くらいは聞いたことがありましたが、文献を単位ごとに文頭から訳していく サイトトランスレーション や、通訳を必要とする人の近くで、聞き手にささやく程度の声で通訳をしていく ウィスパリング通訳など細かく分類され、それぞれ求められるスキルが違うそうです。(奥が深いです。)
Mrs Deborah Miyashita曰く、ウィスパリング通訳が一番大変らしいです!

逐次通訳必須のスキル

この5分間私が喋っていたことを正確に覚えている人はいますか?

通訳・翻訳についての説明が一区切りすると、突然講師からそんな質問が投げかけられました。もちろん私も含めて参加者全員しっかり話を聞いてはいましたが、今までの内容を正確にもう一度話せといわれても、自信はありません。しかし、それこそ逐次通訳で求められるスキルなのです。

講師は続けます。「そんなことできる人はいないと思います。人が話していたことを覚えておくことはとても大変なことです。だからノートを取るのです。ノート・テイキングは逐次通訳において最も重要なスキルのひとつです。」

いよいよ今日のレクチャー「Note-taking for Consecutive Interpreting~逐次通訳のためのノート・テイキング~」の開始です。

ノート・テイキング

ノートをとっていくときは、日本語と英語どちらでとるべきなのか、適切な文字の大きさはどれくらいなのか、何故えんぴつを使用してはいけないのかなど、レクチャーでは逐次通訳必須のスキル、ノート・テイキングの基礎からしっかり教えてくれました。ノート・テイキングは逐次通訳者としての生命線!いくら英語が堪能でもノート・テイキングのスキルなしに逐次通訳はできません。

ある時、通訳の仕事をしている教え子から「自分の書いたノートを読み取ることができず通訳できなかった」と落ち込んで電話がかかってきたこともあるそうです。自分だったらと考えると冷や汗がでるエピソードです。それだけノート・テイキングは大切なスキルなのです。

どうすれば速く、正確に、分かりやすいノートをとることができるのか、マッコーリー大学ではしっかり学ぶことができます。

We hpe 平和 but x @ any prx

みなさん、上記の文章の意味が分かりますか?これは実際にスピーカーが言った一言を、講師がメモしたものです。実はこれ、もとの文章は「We hope for peace but not at any price」なんです。言われてみればそう読み取れますよね。

ノートをとるスピードが要求される逐次通訳では、このように記号や省略した単語などを使って、スピーカーが喋っていることを書きとめていきます。特に決まった記号などがあるわけではないので、自分が分かりやすいものを考えていきながら、自分なりのスタイルを作っていくんだそうです。

レクチャーではその他にも様々な例文から原文を考えてみたり、実際に講師が英文を読み上げ、ノート・テイキングの実践をしてみたりと、とてもインタラクティブな内容となりました。
これまで、テレビなどで通訳者がメモをとるシーンは目にしたことはありましたが、まさか彼らのノートの中はこんな暗号みたいになっているなんて、とても驚きました。大学では、通訳・翻訳について、もっともっとたくさんのことを学べると思うと、なんだかワクワクしてきますね。通訳は思っている以上に奥が深い!そう感じさせてくれた体験レクチャーでした。

海外の大学で学ぶ利点

質問コーナーでは下記のような質問がとびました。
「日本でも通訳・翻訳を学べる学校はたくさんあると思うのですが、あえて海外の大学で学ぶ最大の利点はなんですか?」
「他の大学は通訳学科と翻訳学科が分かれているところもありますが、何故マッコーリー大学では、通訳・翻訳学科がひとつに統合されているのでしょうか?」

講師は以下のように答えていました。
「私にとって日本で学ぶ利点は日本語環境に身を置けることでした。もちろん海外にいかなくても勉強はできますが、その言語を習得するには言葉が話されている国に行くことがベストです。日本人にとって、海外で学ぶことは通訳・翻訳のスキルのみならず、英語力を飛躍的に向上させることができる絶好のチャンスだと思います。また、日本の通訳・翻訳スクールは基本的には練習をするところですが、大学が提供するのは練習だけではありません。通訳・翻訳の知識やスキルをどのようにつけていけばよいのか、何故必要なのか、実践だけではなくその根幹を学んでいくことができるのが大きな違いだと思います。」

「マッコーリー大学が通訳学科と翻訳学科を統合している理由は、2つは密接につながっているからです。通訳者になるためには、翻訳のスキルが必要となります。翻訳の勉強を通して、通訳者としての技術も磨くことができるのです。例えば、翻訳をしていると、様々な難解な語彙を使うことによって自分の語彙力が強化されていきます。通訳中は辞書を使えない通訳者にとって語彙力は欠かすことのできないものです。通訳・翻訳2つのスタイルで学んでいくことで、効率的に成長していくことができるのです。」

瞬発力が求められる通訳、豊富な知識と表現力を求められる翻訳。2つを学べるマッコーリー大学は、通訳・翻訳者を目指す方にとって、間違いなく one of the best な大学であると改めて認識することができた有意義なイベントとなりました。

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参加者の声

具体的に授業の様子を体験出来て、とても参考になった。

大学院留学に必要なノートテイキングの技術を実際に体験出来、イメージが湧いた。

出願を悩んでいたがクリアになり、出願へのモチベーションが高まった。

プロの通訳者がどのようにノートテイキングを行っているか、その大変さが分かった。